シンポジウム 骨肉腫の治療および予後
発言1
増田 元彦
1
Motohiko Masuda
1
1九州大学整形外科
pp.549-553
発行日 1967年5月25日
Published Date 1967/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904240
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骨肉腫の治療及び予後
九大整形外科においては,昭和38年より昭和41年11月まで28例の四肢悪性腫瘍にたいし,制癌剤の動脈内持続注入を行なつてきた.これらの症例の大部分は,この注入療法のあと切断術或は広範切除術などの根治的手術が行なわれたが,大腿骨上部の骨肉腫,坐骨の軟骨肉腫にたいしては,注入療法後手術は行なわず,放射線療法が行なわれた.症例の内訳は骨肉腫14例,軟骨肉腫4例,線維肉腫2例,Ewing肉腫,骨髄腫,再発を繰返した骨巨細胞腫及び骨転移癌の各1例,皮膚癌2例,悪性神経鞘腫および再発したDesmoid Tumorの各1例である.使用した制癌剤とその一日注入量は,Endoxan 100〜300mg,Chromomycin A3 0.5mg,Chromomycin S 5mg,Mitomycin C 2〜4mgおよびMethotrexate 5〜40mgであり,これらの薬剤を一剤二剤あるいは三剤を併用した.Methotrexateはその拮抗剤Citrovorum factorと併用している.
注入持続期間は7〜14日が最も多く,最長のものは28日である.
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