臨床経験
先天性下腿骨欠損症について
加倉井 周一
1
,
本多 純男
1
,
栗村 仁
1
,
松浦 美樹雄
1
,
高橋 勇
2
,
佐藤 和男
3
Shuichi KAKURAI
1
1東京大学医学部整形外科学教室
2整肢療護園
3中央鉄道病院整形外科
pp.883-894
発行日 1968年10月25日
Published Date 1968/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903994
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長管骨の先天性欠損症は比較的稀な疾患であり,近年Thalidomide剤の服用による報告が多くなつているとはいえ,指趾の奇形に比べればはるかに少ない.長管骨の欠損は単独に見られる場合よりも,他に合併奇形を伴う場合が少なくない.通常,生下直後に気付かれ,その診断は容易であるが,治療法には非常に多くの問題が残されている.その障害部位,すなわち上肢欠損の場合と下肢欠損の場合では患児の日常生活諸動作に及ぼす影響が異なる.
われわれは昭和34年以後 東大整形外科と整肢療護園を受診した患者について症例報告とともに文献的考察を行なつた.内容は脛骨欠損症5名,腓骨欠損症3名である.なお大腿骨短縮症3名については第339会集談会東京地方会に東らと発表したので,ここでは省略する.
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