境界領域
骨格筋ミオグロビン
小林 晶
1
,
徳永 純一
1
,
福元 敬二郎
2
Akira KOBAYASHI
1
1九州大学医学部整形外科学教室
2北九州市立若松病院整形外科
pp.895-907
発行日 1968年10月25日
Published Date 1968/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903995
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いとぐち
ミオグロビン(以下Mb)は筋肉sarcoplasma中に含まれる色素蛋白体であり,筋の赤色調は主としてこの色素によつている.Mbの存在は,Boerhaave(1775),Hildebrandt(1799)によりすでに知られていたが,1921年Günther51)が牛の心筋より抽出しmyoglobinと命名した.それまでには,血中ヘモグロビン(以下Hb)との類似性からmuscle hemoglobin,myohemoglobin,Myochrom,Myohämatin,Muskelfarbstoffなどと呼ばれている.GüntherはすでにHbとMbとの分光学的差異について述べているが,本格的に研究の進歩がみられたのは,Kennedy,Whipple64)(1926)Whipple(1926)132,133),Theorell(1932,1934)121,122)などによりその本質が明確にされてからである.ことにTheorell121)は馬の心筋よりMbを結晶として取出すことに成功し,その功績は大きい.
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