論述
小児下肢切断者のリハビリテーション—特に下肢先天奇形・欠損児に対する義足装着と訓練について
加倉井 周一
1
Shuichi KAKURAI
1
1東京都補装具研究所
pp.975-985
発行日 1974年12月25日
Published Date 1974/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905109
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はじめに
最近数年間に,これまで遅れていた身体障害者とりわけ切断者や麻痺患者等肢体不自由者を対象にしたリハビリテーションが各地で積極的に行われるようになつたことは喜ばしいことである.リハビリテーションの分野の一部門を占める義肢装具についてもさまざまな問題が指摘されるようになり,医師とりわけ整形外科関係でも補装具に対する関心が高まつてきた.
周知のように1960年に発生したサリドマイド薬渦による重篤な先天性両上肢高位欠損児を契機としてわが国でも動力義手の開発が各地で行われてきた.けれどもその結果は必ずしも障害児の実用に十分耐え得るものとはいえず,今後さらに新しい見地に立つた研究開発が望まれる次第である.
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