Japanese
English
症例報告
先天性𦙾骨完全欠損症の1例とその解剖所見
A Case of Tibial Hemimelia and its Morbid Anatomy
兼子 秀人
1
,
柏木 直也
1
,
鈴木 茂夫
1
,
瀬戸 洋一
1
,
二見 徹
1
,
森本 佳秀
1
Hideto Kaneko
1
1滋賀県立小児保健医療センター整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Shiga Medical Center for Children
キーワード:
tibial hemimelia
,
𦙾骨欠損症
,
disarticulation
,
関節離断術
,
anatomy
,
解剖所見
Keyword:
tibial hemimelia
,
𦙾骨欠損症
,
disarticulation
,
関節離断術
,
anatomy
,
解剖所見
pp.979-982
発行日 2001年8月25日
Published Date 2001/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903348
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抄録:先天性𦙾骨完全欠損症に膝関節離断術を行い,離断肢の解剖所見を得ることができた.症例は初診時生後2カ月の男児である.1歳時まで経過観察を行ったが,𦙾骨近位の骨化や膝関節自動伸展はみられなかったため,温存術は困難と考え,膝関節離断術を施行した.術中所見では𦙾骨近位は存在せず,膝関節伸展機構は痕跡程度しか存在しなかった.離断肢の解剖所見では一部の筋腱は確認できなかった.足関節は平面状で,他動的可動性に乏しかった.本疾患に対する患肢温存術には膝関節,足関節共に問題点が多く指摘されており,温存術の際には術前に十分評価し,その欠点も考慮し,患者家族にも理解を得る必要がある.また,患肢温存術を選択した際に起こりうる多数回手術などの欠点が切離断術の欠点よりもよりも大きいと判断された場合には,切離断術を行った方がよいと考えている.
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