診療の経験から
先天性内反足治療の問題点を求めて
森 益太
1
,
竹村 大介
1
Masuta MORI
1
1関西医科大学整形外科学教室
pp.113-124
発行日 1968年2月25日
Published Date 1968/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903873
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いとぐち
まず冒頭に二つばかり断つておきたいことは,(1)ここでは内反足変形の中,畸形性teratologenicなclub footを問題とするのではなく,普通のregular type(Denis Browne)内反足について論じ,(2)また,本変形はPes equinovarus-adduc tus-excavatusといわれるごとく4つの構成要素にも分析せられうるが,一応,便宜上adductus,varus,equinusの三要素の分析に止ることをお断りしたい.
さて,現在の,club footの,ことに早期治療に関しては,技術的にまた理論的に統一されていない何物かが残されており,世界的に諸家の見解と方法論に鋭い対立さえもみられる.まずこれを国内的に過去の日本整形外科学会における記憶から追つてみると,本邦の学会に最初にKite法を紹介されたのは(昭和26年,第24回日整学会総会)故河邨百合人博士ではなかつたかと思う.
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