手術手技
人工関節
片山 良亮
1,2
Ryosuke KATAYAMA
1,2
1東京慈恵会医科大学
2東急病院
pp.125-132
発行日 1968年2月25日
Published Date 1968/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903874
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人工関節total replacement by prosthesis,artificial jointは関節窩も骨頭も人工的なものに交換する手術法で,最初は膝関節について考案され,最近は股関節についても考案が進んできた.膝関節についての歴史は古く,1924年Boeremaが犬で実験し,一応の成功をおさめたにはじまる.このように歴史が古いにもかかわらず股関節のカップや人工骨頭よりも発達が遙かに遅滞したのは人工関節の機構・資材・手術手技の困難なことと,適応症が比較的少ないことなどによると思う.
ところでBoerema以来,膝の人工関節の文献が中絶していたが,1953年になつてB. Walldius1),橋倉2),1954年にE. J. Moeys3),L. G. Schiers4)の臨床報告があり,著者も平川5,6)・前沢らと犬につき動物実験をはじめ,1962年から臨床応用を開始して,今日までに18例に達している.
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