境界領域
整形外科における麻酔の知識
若杉 文吉
1
,
為佐 鉄彦
1
Bunkichi WAKASUGI
1
1関東逓信病院麻酔科
pp.106-112
発行日 1968年2月25日
Published Date 1968/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903872
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はじめに
整形外科手術の麻酔も一般麻酔学の原則にもとづいて行なわれるので,その基礎的問題は全く共通である.そこでこのような標題を与えられたとき,どのようなことを詳しく述べたがよいのか紙数が限られるので迷つたが,結局,私達麻酔科医が整形外科の麻酔を行なつて感じたこと,麻酔学における最近の話題を二,三拾つて述べてみたいと思う.まず整形外科の手術患者は概して全身状態がよいので,術前管理がどうしても軽く考えられやすいので術前管理に簡単にふれ,次にフローセン麻酔時のエピネフリン併用の問題,最近話題になつているneuroleptanalgesia,局麻法の一つである静脈内局所麻酔法,整形外科では神経ブロックの応用が極めて多いが,その中,最も応用頻度の高い,そして合併症がすくない腋窩より行なう腕神経叢ブロック,最後に最も重要な整形外科手術における体位の問題について考察を加えたいと思う.
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