境界領域
重度外傷の全身療法
恩地 裕
1
,
小浜 啓次
1
1大阪大学医学部麻酔科
pp.793-806
発行日 1966年11月25日
Published Date 1966/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903828
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はじめに
交通災害,産業災害の発生は年とともに増加し,その重症度も著しくなつてきた。これらの外傷を取扱うのは,多くのばあい,整形外科,一般外科の医師であるが,ともすれば創部の処置に目を奪われて,全身状態の変化を見逃し,重篤な結果にみちびくことが多い.外科医のもつべき最も重要な資質の一つとして,外傷の処置が完全にできるということが挙げられるが,局所の処置はできても,全身におこつた変化に対する治療ができないものが多い.本論文はこのような欠陥を補うために,重度外傷の病態生理とそれから導かれる治療法を述べるのが目的である.
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