手術手技
大腿骨頸部骨折の手術手技
小谷 勉
1
,
市川 宣恭
1
1大阪市大整形外科
pp.827-837
発行日 1966年11月25日
Published Date 1966/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903830
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はじめに
手術手技について述べるに先だつて,大腿骨頸部骨折そのものが,骨折としては複雑な要素をもつているため,それらについて要約して述べる.代表的なものに(第1図),
(1)Subcapital:骨粗鬆のある老人に多発し,わずかの外力により起こり,骨癒合傾向は低い.
(2)Transcervical,high:中年者によく見られ,転位も相当程度におこす.
(3)Transcervical,low:小児に見られ,転移は少ないが,骨頭核のAvascular necrosisやepiphyseal plateのpremature closureがおこることがある.
(4)Pertrochanteric:大きな外力により,青壮年に発生し,靱帯の損傷をともない,大きな転位を見る.
(5)Intertrochanteric:骨粗鬆のある老人に多いが,癒合傾向は高い.
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