論述
股関節症の治療
伊藤 鉄夫
1
1京都大学医学部整形外科
pp.349-359
発行日 1966年7月25日
Published Date 1966/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903771
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
著者はこの問題について自分の見解を既に度々発表した.そして現在でも,同じ見解をもつている.この論文ては,最近の症例も少しく加えて,この問題について再検討してみたいと思つている.この疾患に対する手術療法はMcMurray(1935)のoblique displacement osteotomyから始まつたということができる.次で,Pauwelsが1950年に内反骨切術varus osteotomyを発表した.この方法では骨幹の内方移動を行うことなく.また臼蓋形成不全を有する症例のうちで,主として,若年者の初期の病型に対しておこなわれている.更に1961年には,VossのTemporare Hangehufte法が発表された,この方法は主として大きな外科的侵襲にたえられぬような老人に対して行なわれる.また一次性股関節症に対して好んで用いられる.以上の3手術法は一般に最もよく用いられている方法である.
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.