Japanese
English
調査報告
整形外科領域における抗生剤の術後感染予防投与―診療報酬請求書からみた現状と問題点
A Report of an Investigation with Receipts on Antibiotic Prophylaxis in Orthopaedic Surgery
佐藤 勝彦
1
,
菊地 臣一
1
Katsuhiko Sato
1
1福島県立医科大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical University, School of Medicine
キーワード:
antibiotic prophylaxis
,
抗生剤予防投与
,
complication
,
合併症
,
wound infection
,
創部感染
Keyword:
antibiotic prophylaxis
,
抗生剤予防投与
,
complication
,
合併症
,
wound infection
,
創部感染
pp.709-713
発行日 2002年6月25日
Published Date 2002/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903567
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抄録:本邦における整形外科領域での抗生剤の術後感染予防投与の現状を把握するために,審査支払い基金の協力を得て,多施設における術後感染予防に関する抗生剤使用の実態調査を行った.その結果,整形外科領域での術後感染予防としての抗生剤使用の現状は,ほとんどが術後投与で,しかも大量の抗生剤が投与されていた.また,投与日数や投与量については施設により大きな格差があり,統一性がないことも明らかとなった.それに対して.海外では,整形外科手術の術後感染予防目的の抗生剤投与については,既にガイドラインで定められており,術前のみの投与が基本となっている.本邦における整形外科手術での周術期における抗生剤投与について,EBMの観点から見直す時期にきている.本邦でも早急に整形外科領域における抗生剤の適正な使用についてのガイドラインの策定が必要である.
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