Japanese
English
論述
腰椎椎間板ヘルニアによる長母趾伸筋麻痺の術後筋力回復
Neurologic Recovery of Operatively Treated Lumbar Disc Herniation Causing Paralysis of Extensor Hallucis Longus
酒井 義人
1
,
井上 喜久男
1
,
甲山 篤
1
,
夏目 徹
1
,
筒井 求
1
Yoshihito Sakai
1
1県西部浜松医療センター整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hamamatsu Medical Center
キーワード:
extensor hallucis longus
,
長母趾伸筋
,
lumbar disc herniation
,
腰椎椎間板ヘルニア
,
neurologic recovery
,
神経学的回復
Keyword:
extensor hallucis longus
,
長母趾伸筋
,
lumbar disc herniation
,
腰椎椎間板ヘルニア
,
neurologic recovery
,
神経学的回復
pp.703-707
発行日 2002年6月25日
Published Date 2002/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903566
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抄録:MMT2以下の高度な長母趾伸筋(以下,EHL)麻痺を伴う腰椎椎間板ヘルニア手術44例の術後の筋力回復について検討した.回復に影響する因子を評価するとともに,前𦙾骨筋(以下,TA)の麻痺の有無,術前の下肢痛の程度についても検討した.MMT2以下のTAの麻痺,すなわち下垂足を伴うものは23例(52.3%)にみられ,保存治療後に疼痛がほとんど消失していたものは19例(43.2%)であった.全体のEHLの回復率は70.8%とまずまず良好であったが,術後MMT4以上を回復とすると,術前の麻痺の程度がより高度な例で回復が不良であり,年齢.罹病期間は影響していなかった.下垂足を伴うもののEHLの回復は,伴わないものと比べ有意に不良であった.また,術前に下肢痛がほとんど消失した症例では術後のEHLの回復は不良であり,麻痺の回復を目的とした場合は早期の手術治療を考慮すべきである.
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