Japanese
English
論述
腰部脊柱管狭窄に対する糖尿病の影響
Lumbar Spinal Canal Stenosis in Patients with Diabetes Mellitus
大内 一夫
1
,
菊地 臣一
1
,
佐藤 勝彦
1
Kazuo Ouchi
1
1福島県立医科大学整形外科
1Departinent of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical College
キーワード:
lumbar spinal canal stenosis
,
腰部脊柱管狭窄
,
diabetes mellitus
,
糖尿病
,
complication
,
合併症
Keyword:
lumbar spinal canal stenosis
,
腰部脊柱管狭窄
,
diabetes mellitus
,
糖尿病
,
complication
,
合併症
pp.865-868
発行日 1997年8月25日
Published Date 1997/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902225
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抄録:腰部脊柱管狭窄の症状や手術成績に対する糖尿病の影響を検討した.対象は,腰部脊柱管狭窄で観血的治療を受け,術後1年以上経過を観察し得た93例(男性50例,女性43例)である.これらの症例を,糖尿病を合併している17例と糖尿病を合併していない76例に大別し,術前の神経障害型式,安静時における症状のうち下肢のしびれの有無とその血糖コントロール後および術後の変化,術後成績,術後における有熱期間,および術後合併症の頻度を比較検討した.術前での安静時の下肢のしびれの頻度は,糖尿病を合併している症例で有意に高かった.しかし,糖尿病を合併しているからといって,術後における安静時での下肢のしびれの改善や術後成績が劣っているわけではなかった.また,術後における有熱期間や合併症の頻度が高いわけではなかった.この結果より,術前にコントロールされている糖尿病は,腰部脊柱管狭窄の手術をするうえでは障害になっていないと考えられた.
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