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特集 脊椎脊髄病学最近の進歩(第30回日本脊椎脊髄病学会より)
腰椎変性側弯症に対するinstrumentation surgery(広範囲固定例)の中・長期成績(5年以上)
Long-term Results of Extensive Spinal Fusion with Instrumentation for Degenerative Lumbar Scoliosis
戸山 芳昭
1
,
松本 守雄
1
,
丸岩 博文
1
,
中村 雅也
1
,
西澤 隆
1
,
千葉 一裕
1
Yoshiaki Toyama
1
1慶應義塾大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Keio University, School of Medicine
キーワード:
degenerative lumbar scoliosis
,
腰椎変性側弯症
,
instrumentation surgery
,
インストゥルメンテーション手術
,
long-term results
,
長期成績
Keyword:
degenerative lumbar scoliosis
,
腰椎変性側弯症
,
instrumentation surgery
,
インストゥルメンテーション手術
,
long-term results
,
長期成績
pp.467-473
発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903526
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抄録:脊椎変性疾患に対するinstrumentation surgeryの適応については,近年その功罪が論じられている.しかし,変性疾患のなかでも腰椎変形,脊柱管狭窄,骨粗鬆症,高齢者などの治療に難渋する病態を同時に有する腰椎変性側弯症に対してはよい適応と考えて,本手術法をわれわれは積極的に行ってきた.今回は広範囲固定(3椎間以上)を施行した13症例の中・長期成績(5年以上)を調査し,その有用性や問題点について再検討した.その結果,prospective studyではないが平均改善率62%と長期的にも有効な術式であり,広範囲固定術による日常生活への影響も少ないことが判明した.しかし,骨移植法としてのPLFでは十分な腰椎前弯位の獲得とその維持が困難であり,矢状面の矯正を要する後側弯例にはPLFの併用が望ましい.また,高齢者でも広範囲固定による隣接椎間への影響が大きく,その固定範囲と矢状面での至適固定角度を再検討する必要がある.
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