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特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)
頚椎前方除圧固定術の長期成績―術後10年以上
Long Term Follow-up Study of Anterior Decompression and Fusion in Patients with Cervical Myelopathy ; More Than Ten Years
持田 潔
1
,
小森 博達
1
,
河内 敏行
1
,
安部 理寛
1
,
新井 嘉容
1
,
大川 淳
1
,
四宮 謙一
1
Kiyoshi Mochida
1
1東京医科歯科大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tokyo Medical and Dental University School of Medicine
キーワード:
cervical myelopathy
,
頚髄症
,
long term surgical outcome
,
長期成績
,
anterior decompression and fusion
,
前方除圧固定術
Keyword:
cervical myelopathy
,
頚髄症
,
long term surgical outcome
,
長期成績
,
anterior decompression and fusion
,
前方除圧固定術
pp.397-400
発行日 2000年4月25日
Published Date 2000/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902958
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抄録:頚椎前方除圧固定術施行後10年以上経過した63例の成績を検討した.平均follow-up期間は13.0年,疾患の内訳は頚椎椎間板ヘルニア10例,頚椎症性脊髄症26例,頚椎後縦靱帯骨化症27例,であり,除圧固定椎間数は平均2.4椎間であった.対象全体の経過中の最高点での改善率は平均70%であったが,最終では改善率55%であった.63例中46例(73%)では2点以内の変動はあるものの,最終follow-up時まで獲得点数を維持できており,満足すべき結果と考えられた.しかし,経過中に症状の再悪化が17例(27%)に認められ,そのうち9例(14%)では再手術(初回手術後平均7.9年)が行われた.主に後方法が追加されたが,初回術前からみた最終的な改善率は41%であった.再発の原因は,隣接椎間障害やOPLL症例での骨化進展であった.再発を回避できる除圧固定範囲の選択や術式の検討,さらに後方法とのprospectiveな比較研究が必要と考えられた.
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