Japanese
English
論述
圧迫性頚部脊髄症(脊柱靱帯骨化症を除く)に対する手術成績―前方法と後方法の比較検討
A Comparative Study between Anterior Decompression and Fusion and Laminoplasty for Patients with Cervical Myelopathy
川上 守
1
,
玉置 哲也
1
,
岩﨑 博
1
,
吉田 宗人
1
,
安藤 宗治
1
,
山田 宏
1
,
林 信宏
2
,
中元 耕一郎
3
Mamoru Kawakami
1
1和歌山県立医科大学整形外科
2和歌山労災病院整形外科
3有田市立病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery Wakayama Medical College
キーワード:
cervical myelopathy
,
頚髄症
,
anterior decompression and fusion
,
前方除圧固定術
,
laminoplasty
,
脊柱管拡大術
Keyword:
cervical myelopathy
,
頚髄症
,
anterior decompression and fusion
,
前方除圧固定術
,
laminoplasty
,
脊柱管拡大術
pp.1261-1269
発行日 1998年11月25日
Published Date 1998/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902562
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抄録:脊柱管狭窄がなく2椎間までの前方圧迫病変であれば前方除圧固定術(A法)を,3椎間以上の病変や最小脊柱管前後径が13mm未満であれば脊柱管拡大術(P法)を用いている.これらの術式選択で治療した椎間板ヘルニア,頚椎症による脊髄症136例(A法60例,P法76例)を対象に手術成績を調査し,各疾患群におけるわれわれの術式選択の有用性と問題点を検討した.年齢,疾患名を除いて,性,罹病期間,術前JOA score,頚部愁訴,疾患別の改善率には両群間に有意な差はなかった.調査時頚部愁訴はA法の23例,P法の12例に認められた.A法でのみ年齢と改善率に相関を認めたが,術前,調査時の頚椎アライメント,罹病期間と改善率の間には関連はなかった.術前前弯症例ではA法に比し,P法が有意に保持されていた.両群ともに脊髄後弯型の頚髄アライメントを示した症例の改善率が低値であった.術後頚髄後弯を防ぐことが手術成績向上につながる可能性がある.
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