Japanese
English
特集 脊椎外科最近の進歩―OPLLを中心として―(第26回日本脊椎外科学会より)
高齢者腰椎変性疾患に対するpedicle screw fixationの適応と限界
Application of Pedicle Screw Fixation for Lumbar Degenerative Disease in Elderly Patients
徳橋 泰明
1
,
松崎 浩巳
1
,
若林 健
1
,
石原 和泰
1
,
佐々木 睦朗
1
Yasuaki Tokuhashi
1
1日本大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nihon University School of Medicine
キーワード:
pedicle screw fixation
,
椎弓根スクリュー固定
,
osteoporosis
,
骨粗鬆症
,
lumbar spine
,
腰椎
Keyword:
pedicle screw fixation
,
椎弓根スクリュー固定
,
osteoporosis
,
骨粗鬆症
,
lumbar spine
,
腰椎
pp.525-533
発行日 1998年4月25日
Published Date 1998/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902424
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:pedicle screw fixation(以下PS)併用した70歳以上の不安定性腰椎変性疾患61例と50~69歳のPS併用群107例,不安定性を伴う70歳以上の非固定・除圧群34例を比較して高齢者に対するPSの適応と限界について検討した.その結果,PSは高齢者でも骨癒合は90.2%(50~69歳PS併用群で90.7%),臨床成績はJOA点数平均改善率63.8%(50~69歳PS併用群70.8%,非固定・除圧群40.5%)と概ね良好であった.一方,pedicle screw周囲のclear zoneは術後6カ月で59.0%,最終観察時も31.1%にみられ,50~69歳PS群の各26.1%,12.0%に比較して高率であった.骨萎縮度別clear zone発生率ではシルバーサイエンス分類正常,1度では最終30%以下に減少したが,2度では80%残存した.そのため骨萎縮度1度までは現在のscrewで十分有効と考えられた.一方,骨萎縮度2度や骨粗鬆症骨とスクリュー間に強固な接合力が必要な病態(多椎間固定後隣接椎間障害や後方開大型含複数椎間すべり症)では限界がみられた.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.