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特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)
腰椎すべり症に対するpedicle screw fixationの10年以上経過例
More than 10 Years Follow-up Patients after Pedicle Screw Fixation to Lumbar Spondylolisthesis
徳橋 泰明
1
,
松崎 浩巳
1
,
若林 健
1
,
石川 博人
1
,
小谷野 誠司
2
Yasuaki Tokuhashi
1
1日本大学医学部整形外科
2公立阿伎留病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nihon University School of Medicine
キーワード:
pedicle screw fixation
,
ペディクルスクリュー固定
,
posterolateral lumbar fusion
,
腰椎後側方固定術
,
lumbar spondylolisthesis
,
腰椎すべり症
Keyword:
pedicle screw fixation
,
ペディクルスクリュー固定
,
posterolateral lumbar fusion
,
腰椎後側方固定術
,
lumbar spondylolisthesis
,
腰椎すべり症
pp.473-480
発行日 2000年4月25日
Published Date 2000/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902969
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抄録:pedicle screw fixation(以下PS)を併用した後側方固定術の術後10年以上経過例について検討した.疾患は変性すべり症20例,分離すべり症14例で,使用implantはVSP 33例,CD 1例であった.術後経過観察期間は10~12年,平均10.8年であった.骨癒合,臨床成績,術後の就労状況,合併症,X線上のすべりの変化や固定隣接椎間の変化,骨萎縮度について検討した.骨癒合率は90.6%で,JOA点数改善率も変性すべり症で68%,分離すべり症59.2%と良好であった.就労復帰とその維持も職種によらず良好であった.一方,当時のpsシステムの剛性に頼ったすべりの矯正・維持は後側方固定術では困難であった.合併症として固定隣接椎間障害が最も問題で,21例(65.6%)に隣接椎間にX線上異常可動性を認めた.うち9例に下肢症状発症し,6例(17.6%)は再手術に至ったが,術中操作に問題のある症例も多かった.また,後弯位癒合予防には後方開大程度によっては椎体間固定の導入が必要と考えられた.
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