Japanese
English
特集 主題I:Spinal Dysraphism/主題II:Pedicular Screwing(第19回日本脊椎外科学会より)
主題II:Pedicular Screwing
腰椎辷り症に対するpedicle screw fixation法の問題点
Problematical Factors in Pedicle Screw Fixation for Lumbar Spondylolisthesis
本間 玄規
1
,
室田 景久
1
,
司馬 立
1
,
近藤 秀丸
1
,
伊藤 博志
1
,
漆原 信夫
1
,
舟崎 裕記
1
,
神人 護
1
Genki Honma
1
1東京慈恵会医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
椎弓根螺子固定
,
pedicle screw fixation
,
腰椎辷り症
,
lumbar spondylolisthesis
,
脊椎インストルメンテーション
,
spinal instrumentation
,
骨粗鬆症
,
osteoporosis
Keyword:
椎弓根螺子固定
,
pedicle screw fixation
,
腰椎辷り症
,
lumbar spondylolisthesis
,
脊椎インストルメンテーション
,
spinal instrumentation
,
骨粗鬆症
,
osteoporosis
pp.427-434
発行日 1991年4月25日
Published Date 1991/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900327
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:pedicle screw fixation法(PSF法)を施行した腰椎辷り症34例の手術成績を調査し,本法の問題点とその対策について考察を加えた.本法に後側方固定術(PLF)と椎体間固定術(IF)を併用した群では,辷りが矯正され,さらに局所後彎が前彎位へと改善され,全例に骨癒合が得られた.また,PLFに加えて棘間固定術(ISF)を行った群では,辷りの矯正には軽度のもどりを認めたが,生理的前彎位は保持されていた.一方,PLF単独群では,術後,高率に矯正の戻りと偽関節の発生を認めた.instrument failureの発生には,骨粗霧症,後側方のみの固定術,screw and rod system使用など種々の因子が関与していたが,全例に共通して,骨粗鬆症の合併が認められた.以上の結果から,本法を腰椎辷り症に応用する場合,生理的前彎を保持するためには,PLFにIFもしくはISFの併用が望ましく,特に骨粗鬆症を有する症例に対しては,手術適応を含めて慎重な検討が必要である.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.