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シンポジウム 腰椎変性疾患に対するspinal instrumentation―適応と問題点―
腰椎変性すべり症の病期と術式選択
Surgical Indication of Lumbar Degenerative Spondylolisthesis : Based on the Radiographical Analysis
川原 範夫
1
,
富田 勝郎
1
,
藤田 拓也
1
,
畑 雅彦
1
,
新屋 陽一
1
,
村上 英樹
1
Norio Kawahara
1
1金沢大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Kanazawa University
キーワード:
lumbar degenerative spondylolisthesis
,
腰椎変性すべり症
,
surgical indication
,
手術適応
,
staging
,
病期分類
Keyword:
lumbar degenerative spondylolisthesis
,
腰椎変性すべり症
,
surgical indication
,
手術適応
,
staging
,
病期分類
pp.1283-1289
発行日 1997年11月25日
Published Date 1997/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902301
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第4/5腰椎変性すべり症に対して,術式の妥当性を検討する目的で後側方固定(PLF)を行った29例と後方進入椎体問固定(PLIF)を行った18例についてX-Pの調査を行った.PLFで骨癒合が見られた23例中,術前のすべりが5mm未満の6例のうち術後5%以上のすべりが進行したものは2例と少なく,術前すべりが5~10mmの12例中9例に術後5%以上のすべりの進行を認め,逆に術前すべりが10mm以上の5例のうち4例ですべりの進行は5%以下であった.また,術後すべりが5%以上進行した12例中11例は術前脊椎不安定性を認めていたものであった.また術前腰椎中間位側面で,後弯傾向にあった7例は術後に後弯位が進行して癒合が完成していた.PLIFを行った18例全例に椎体間骨癒合を認め,alignmentおよび椎間板高の矯正・維持がなされていた,以上をもとに,われわれは腰椎変性すべり症の病期を進行性の変性関節疾患ととらえ,「前期」,「初期」,「進行期」,「末期」の4 stageに分類し,その術式選択にあたっては,上記の病期分類を基本とし,脊椎不安定性の要素を加味したうえで,非固定・固定の別,および固定術式(PLF,PLIF)を決定するのが好ましいと考えた.
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