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シンポジウム 腰椎変性すべり症の治療
腰椎変性すべり症に対する開窓術,後側方固定術,後方進入椎体間固定術の選択的適用
Selective Application of Fenestration, Posterolateral Fusion, and Posterior Lumbar Interbody Fusion for the Surgical Treatment of Degenerative Lumbar Spondylolisthesis
武政 龍一
1
,
山本 博司
1
,
谷 俊一
1
,
谷口 慎一郎
1
Ryuichi Takemasa
1
1高知医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kochi Medical School
キーワード:
lumbar degenerative spondylolisthesis
,
腰椎変性すべり症
,
lumbar spinal canal stenosis
,
腰部脊柱管狭窄症
,
surgical treatment
,
手術療法
Keyword:
lumbar degenerative spondylolisthesis
,
腰椎変性すべり症
,
lumbar spinal canal stenosis
,
腰部脊柱管狭窄症
,
surgical treatment
,
手術療法
pp.279-286
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100655
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要旨:腰椎変性すべり症は,基本的には椎間不安定性とアライメント異常を伴う脊柱管狭窄から病態を形成するが,それに加齢による退行変性や生理的安定化作用などの時間的因子が加わり,さらに患者の生活スタイルなども考慮すると極めて多様な病態バリエーションが存在する.したがって手術療法を行う場合,単一の術式を全症例に適用することには無理が生じる.われわれは動的不安定性に乏しく,すべり椎間の前弯が保たれ,椎間板高が狭小化しているものにはfenestrationで,動的不安定性が中等度,すべり椎間が前弯,椎間板高の狭小化例にはPLFにて,動的不安定性が高度,すべり椎間が後弯,椎間板高が高く保たれているものではPLIFで対応してきた.本研究では当科での手術症例102例における術式別手術成績を調べ,選択的術式適用の妥当性について検討した.その結果,動的不安定性と,すべり椎間矢状面アライメント,椎間板高を指標として,病態・病期に応じた術式選択は,すべり症の治療戦略のひとつとして適当であると思われた.
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