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特集 椎間板―基礎と臨床(第22回日本脊椎外科学会より)
卵巣摘出の既往別にみた腰椎変性すべり症の発症因子―特にその脊椎形態の寄与とその意義
Epidemiologic and Radiologic Analyses on the Etiology of Lumbar Degenerative Spondylolisthesis with Special Reference to Oophorectomy and Spinal Morphology
今田 光一
1
,
松井 寿夫
1
,
辻 陽雄
1
Koichi Imada
1
1富山医科薬科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Toyama Medical and Pharmaceutical University
キーワード:
腰椎変性すべり症
,
lumbar degenerative spondylolisthesis
,
卵巣摘出
,
oophorectomy
,
疫学調査
,
epidemiology
,
脊椎形態
,
spinal morphology
Keyword:
腰椎変性すべり症
,
lumbar degenerative spondylolisthesis
,
卵巣摘出
,
oophorectomy
,
疫学調査
,
epidemiology
,
脊椎形態
,
spinal morphology
pp.515-521
発行日 1994年4月25日
Published Date 1994/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901357
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抄録:腰椎変性すべり症女性患者105例を症例とするcase-control study,および卵巣摘出患者69例と非摘出患者69例における腰椎変性すべり症の発症頻度の比較から,腰椎変性すべり症女性患者においては卵巣摘出の既往が発症危険因子であることを明らかにした.また,脊椎形態学的因子の関与につき卵巣摘出の既往の有無に分けてX線学的に検討したところ,椎弓角の増大および椎間関節の矢状面形態が卵巣摘出既往の有無に関係なく関与していると判断された.しかし,腰仙角の増大と椎間間隙狭小化の2つのパラメターは卵巣摘出の既往のある変性すべり症例には殆ど認められなかった.この事実から,腰椎変性すべり症の発症には局所因子としての椎弓角増大と椎間関節の矢状面形態はともに関与する可能性があるが,卵巣摘出に基づくおそらく性内分泌の変調という全身因子の関与は大きいと考えられた.
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