Japanese
English
論述
脊髄空洞症の手術成績とMRI所見の検討
Comparative Study of the Relationship between Surgical Outcome and MR Image in Syringomyelia
鎌田 修博
1
,
戸山 芳昭
1
,
鈴木 信正
1
,
藤村 祥一
1
,
里見 和彦
2
,
平林 洌
3
Michihiro Kamata
1
1慶應義塾大学医学部整形外科
2杏林大学医学部整形外科
3慶應義塾看護短期大学
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
surgical outcome
,
手術成績
,
MRI
,
磁気共鳴映像法
,
syringomyelia
,
脊髄空洞症
Keyword:
surgical outcome
,
手術成績
,
MRI
,
磁気共鳴映像法
,
syringomyelia
,
脊髄空洞症
pp.887-892
発行日 1997年8月25日
Published Date 1997/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902229
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抄録:今回われわれは,脊髄空洞症の術後成績と術前後MRI所見を調査し,両者の関連について検討した.対象は術後1年以上経過観察した男性5例,女性11例の計16例で,手術時年齢は平均39歳,経過観察期間は平均3年10カ月であった.キアリ奇形の合併は10例であった.手術法は全例空洞一くも膜下腔シャント術を行った.術後成績は疼痛,知覚障害などのわれわれの考案した新たな基準で評価し,MRIはT1強調像の脊髄前後径を用いて評価した.その結果,臨床症状では疼痛,知覚障害および筋力低下は改善がよかった.MRIによる空洞の術後変化は,縮小13例,不変2例,拡大1例であり,大後頭孔部狭窄度は3例で術後改善が得られた.術後成績とMRI所見の変化との関連では,空洞縮小例の術後成績は改善が62%,不変が23%で,空洞の縮小は概ね術後成績を反映していたが,大後頭孔部狭窄度と術後成績には明らかな関連がみられなかった.
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