Japanese
English
論述
脊髄空洞症のMRI所見の検討
MR Imaging of Syringomyelia
板橋 孝
1
,
湯山 琢夫
1
,
有水 昇
1
,
吉永 勝訓
2
,
礒辺 啓二郎
2
,
渡部 恒夫
2
,
井上 駿一
2
,
新井 貞男
3
,
守田 文範
4
,
植松 貞夫
4
Takashi Itabashi
1
1千葉大学医学部放射線科学教室
2千葉大学医学部整形外科学教室
3国立療養所千葉東病院整形外科
4千葉大学付属病院中央放射線部
1Department of Radiology, School of Medicine, Chiba University
キーワード:
脊髄空洞症
,
syringomyelia
,
核磁気共鳴
,
MRI
,
CSF flow-void sign
Keyword:
脊髄空洞症
,
syringomyelia
,
核磁気共鳴
,
MRI
,
CSF flow-void sign
pp.1049-1056
発行日 1988年9月25日
Published Date 1988/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907937
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抄録:脊髄空洞症31例(Chiari奇形合併13例,特発性9例,脊髄腫瘍合併5例,外傷後4例)のMRI所見について検討を行った.その結果,MRIによる脊髄空洞症の診断はdelayed-CTMの結果とほぼ一致したが,空洞の高位診断にはMRIの方が優れていた.Chiari奇形合併例の多くは脊髄全長にわたり病変がみられ,また脊髄腫瘍合併例では延髄空洞症が5例中3例と多くみられた.MRIでは空洞内容液の動きは,T2強調画像において空洞内の低輝度領域として描出されたが,この所見はChiari奇形合併例,特発性例のほぼ全例に認められ両者の間に相違は見られなかった.また外傷後の症例においても,空洞が損傷部位から上下に広がった2例に同様の所見を得た.これに対し脊髄腫瘍合併例では,T2強調画像において空洞内は腫瘍組織と同様に高輝度領域として描出され,こうした所見は脊髄腫瘍の合併を強く示唆する所見と思われた.
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