Japanese
English
臨床経験
早期に診断しえた点状軟骨異形成症Conradi-Hünermann型の1例
A Case of Chondrodysplasia Punctata, Conradi-Hünermann Type Diagnosed Early
大嶋 義之
1,2
,
吉橋 裕治
1
,
三重野 琢磨
3
,
佐々木 俊也
4
Yoshiyuki Ohshima
1,2
1愛知県立心身障害児療育センター第二青い鳥学園整形外科
2名古屋第一赤十字病院整形外科
3新城市民病院整形外科
4新城市民病院小児科
1Department of Orthopedic Surgery, Aichi Prefectural Hospital and Rehabilitation Center for Disabled Children, Dai-ni Aoitori Gakuen
キーワード:
chondrodysplasia punctata
,
点状軟骨異形成症
,
Conradi-Hünermann type
,
Conradi-Hünermann型
,
a sporadic case
,
散発型
Keyword:
chondrodysplasia punctata
,
点状軟骨異形成症
,
Conradi-Hünermann type
,
Conradi-Hünermann型
,
a sporadic case
,
散発型
pp.711-714
発行日 1997年6月25日
Published Date 1997/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902193
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抄録:早期に診断しえたConradi-Hünermann型点状軟骨異形成症の1例を経験した.症例は女児で,生下時にみられた右第4足趾内反変形に対する足部X線撮影が診断の契機となった.右足根骨部に点状石灰化像がみられたため,全身のX線撮影を施行し,右股関節部,右膝関節部にも同様の所見を認めた.その他,右膝関節伸展制限をはじめ右大腿骨外顆形成不全によると考えられる膝蓋骨の亜脱臼,第8胸椎の楔状変形,右足部の内転変形がみられたが,皮膚,眼,心臓などには異常はなく,生後3週の時点で本症と診断した.その後,右膝関節の可動域制限は自然に消失し,右足趾・足部変形は保存的治療により改善した.知的発達,運動発達ともに遅延なく,2歳6カ月の現在,右膝蓋骨亜脱臼は遺残しており,X線上第8胸椎の形成異常による軽度の脊柱側弯を生じているが,外見上は明らかな異常はない.生下時に足趾変形がなければ,診断はかなり遅れたのではないかと思われた.
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