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特集 椎間板―基礎と臨床(第22回日本脊椎外科学会より)
椎間板ヘルニア脱出様式の術前判定―造影MRIによる検討
Can MR Imaging Differentiate the Types of Herniated Lumbar Discs?: Contrast-enhanced MR Study
豊根 知明
1
,
高橋 和久
2
,
山縣 正庸
2
,
村上 正純
2
,
森永 達夫
2
,
田中 正
1
,
北原 宏
2
,
守屋 秀繁
2
Tomoaki Toyone
1
1君津中央病院整形外科
2千葉大学医学部整形外科学教室
1Orthopaedic Surgery, Kimitsu Chuo Hospital
キーワード:
腰椎
,
lumbar spine
,
椎間板ヘルニア
,
disc herniation
,
造影MRI
,
contrast-enhanced MRI
Keyword:
腰椎
,
lumbar spine
,
椎間板ヘルニア
,
disc herniation
,
造影MRI
,
contrast-enhanced MRI
pp.471-475
発行日 1994年4月25日
Published Date 1994/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901351
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抄録:造影MRIにより腰椎椎間板ヘルニア周囲の病態を観察し,ヘルニアの脱出様式,特に後縦靱帯を穿破するか否かに注目して検討した.対象は後方より手術を施行し,ヘルニアの脱出様式を確認し得た20症例である,造影MRI所見は,type-1:造影されない,type-2:ヘルニアと硬膜管との間に限局して造影がみられる,type-3:ヘルニアの周囲が造影される,と判定した.type-1およびtype-2を示した12例の術中所見は,すべてprotrusionまたはsubligamentous extrusionであり,ヘルニアは後縦靱帯を穿破していなかった.type-3の8例では,4例でtransligamentous extrusion,3例でsequestrationが確認され,ヘルニアは後縦靱帯を穿破していた.ヘルニア周囲の造影は,硬膜外静脈叢の血管拡張,血管透過性の亢進した線維性組織の存在を示唆しており,ヘルニアと周囲組織との間に起こる病理学的な変化を,生体内において捉え得る可能性が示された.
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