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特集 痛みをとらえる(第21回日本脊椎外科学会より)
主題 脊椎とその周辺からの痛みの診断
腰椎椎間板ヘルニアにおけるGd-DTPA造影MRIの意義について―神経根造影と臨床徴候の関係
The Significance of Gd-DTPA Enhanced MRI for Lumbar Disc Herniation: The Relationship between Nerve Root Enhancement and Clinical Manifestations
種市 洋
1
,
鐙 邦芳
1
,
平地 一彦
1
,
金田 清志
1
Hiroshi Taneichi
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School Medicine
キーワード:
神経根造影
,
nerve root enhancement
,
Gd-DTPA
,
MRI
,
腰椎
,
lumbar spine
,
椎間板ヘルニア
,
disc herniation
Keyword:
神経根造影
,
nerve root enhancement
,
Gd-DTPA
,
MRI
,
腰椎
,
lumbar spine
,
椎間板ヘルニア
,
disc herniation
pp.397-404
発行日 1993年4月25日
Published Date 1993/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901089
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抄録:非造影MRIは圧迫による脊髄内病変は鋭敏に捉えるが,神経根内の変化は描出しない.筆者らは,Gd-DTPA造影MRIで圧迫による神経根内病変が造影可能かどうかを調査し,腰椎椎間板ヘルニアの診断における本法の有用性を検討した.対象は腰椎椎間板ヘルニア115例で,術前および術後に造影MRlを施行した.術前は115例中45例(39.1%)で障害神経根が造影された.神経根造影(nerve root enhancement:NRE)は下肢痛の強い例に多く観察されたが,麻痺の程度には相関しなかった.術後早期におけるNREは46例中27例(58.7%)で陽性だったが,診断上の有用性はなかった.また,非障害神経根における造影が7例(5.9%)にみられ,これは根静脈の造影と考えられた.NREは,圧迫や炎症による神経根の神経内膜内浮腫を描出するものと推察された.造影MRIによる神経根内変化の描出は,障害神経根の同定を可能にし,腰椎椎間板ヘルニアの診断に有用であった.
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