Japanese
English
臨床経験
外傷性頚部症候群に対する頚椎前方固定術の長期成績
Long-term Results of Anterior Spinal Fusion for the Traumatic Cervical Syndrome
奥山 幸一郎
1
,
千葉 光穂
1
,
鈴木 均
1
,
黒田 利樹
1
,
田村 康樹
1
,
阿部 栄二
2
,
佐藤 光三
2
Koichiro Okuyama
1
1秋田労災病院整形外科
2秋田大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Akita Rosai Hospital
キーワード:
anterior spinal fusion
,
前方固定術
,
cervical traumatic syndrome
,
外傷性頚部症候群
Keyword:
anterior spinal fusion
,
前方固定術
,
cervical traumatic syndrome
,
外傷性頚部症候群
pp.1095-1098
発行日 1996年9月25日
Published Date 1996/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902005
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:本邦では外傷性頚部症候群に対する外科的治療の長期成績はほとんど報告されていない.今回,外傷性頚部症候群の症例に対する前方固定術の比較的長期の成績,特に自覚症状,日常生活動作(以下ADL)の障害,就業状況などを調査した.症例は5例で,全例男性であった.手術時年齢は平均54歳(44~65歳)で,術後経過観察期間は平均7年3カ月(2~9年)であった.5例ともに神経学,X線学的に責任高位診断が非常に困難であったため,椎間板造影および選択的神経根造影での症状の再現性を最も参考にして固定椎間を決定した.成績は不変または悪化が3例,やや改善が2例であった.全例にADL障害を残しており,就業状況は極めて不良であった.したがって,椎間板造影および選択的神経根造影時の症状の再現性を根拠に前方固定術を行うことは症状の改善には無効と思われた.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.