Japanese
English
臨床経験
MRIにて早期に診断し得た小児化膿性脊椎炎の2例
Two Cases of Pyogenic Spondylitis in Children
竹村 清介
1,2
,
渡辺 秀男
1
,
藤川 重尚
1
,
浅野 頼子
1
,
中島 哲
1
Seisuke Takemura
1,2
1大阪赤十字病院整形外科
2関西医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka Red Cross Hospital
キーワード:
pyogenic spondylitis
,
化膿性脊椎炎
,
children
,
小児
,
MRI
Keyword:
pyogenic spondylitis
,
化膿性脊椎炎
,
children
,
小児
,
MRI
pp.1099-1103
発行日 1996年9月25日
Published Date 1996/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902006
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抄録:今回われわれは14歳と12歳の女児の,小児化膿性脊椎炎の2例を,MRIを用いて早期に診断し,保存的治療により良好な結果を得た.初診時,両者共に側弯変形を伴い,著明な伸展制限が認められた.罹愚部位は,症例1は第1腰椎と第3腰椎,症例2は第3・4腰椎であった.2例とも全経過を通して熱発は認めず,血液検査による炎症所見も軽微であった.セフェム系抗生剤と安静臥床・装具装着により,椎体・椎間の変形の増悪を来すことなく治癒し,臨床的にも良好な結果を得ることが出来た.
小児の場合成長過程にあるため,本症の診断が遅れると椎体変形が生じ,炎症が治癒した後も成長と共に後弯変形が増悪する恐れがある.そのため,早期診断が重要であり,その確定診断にMRIが有用であった.
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