Japanese
English
論述
腰部神経根障害患者における下肢圧痛点
Tenderness Points in the Lower Extremity in Patients with Lumbar Radiculopathy
高橋 弦
1
,
高橋 和久
1
,
山縣 正庸
1
,
大竹 良治
1
,
豊根 知明
1
,
森永 達夫
1
,
守屋 秀繁
1
Yuzuru Takahashi
1
1千葉大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Chiba University
キーワード:
腰部神経根障害
,
lumbar radiculopathy
,
圧痛
,
tenderness
,
神経脱落症状
,
neurologic deficit
,
下肢伸展挙上試験
,
straight-leg-raising test
,
JOAスコア
,
JOA score
Keyword:
腰部神経根障害
,
lumbar radiculopathy
,
圧痛
,
tenderness
,
神経脱落症状
,
neurologic deficit
,
下肢伸展挙上試験
,
straight-leg-raising test
,
JOAスコア
,
JOA score
pp.867-872
発行日 1994年8月25日
Published Date 1994/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901419
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抄録:片側性の下肢症状を呈する腰椎椎間板ヘルニア症例109例において,中殿筋,大殿筋,坐骨神経,大腿四頭筋,大腿二頭筋,内側ハムストリング筋,脛骨神経,前脛骨筋,外側腓腹筋,内側腓腹筋において圧痛の陽性率を求めた.そして1例あたりの圧痛陽性点の数と年齢,罹病期間,JOAスコア,SLR角度との関係を検討した.また圧痛,筋力低下,知覚障害の症状出現率を比較した.圧痛出現率は中殿筋,坐骨神経,外側腓腹筋,大腿二頭筋の順に高かった.圧痛陽性点の数は若年者では有意に少なく,JOAスコアの低い症例で有意に多かった.症状出現率は圧痛55.1%,筋力低下37.6%,知覚障害67.0%であった.以上より腰部神経根障害において下肢の圧痛点は若年者では現われにくく,下肢症状の強い症例に現われやすいことが判明した.さらに圧痛点の出現率は他の神経脱落症状と大差はなく,圧痛は神経根障害の診断上有用な徴候と考えられた.
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