Japanese
English
論述
腰椎椎間板ヘルニアにおける患肢低温域と臨床所見―サーモグラフィーによる検討
Cold Area and the Clinical Findings on the Affected Leg in Patient with Lumbar Disc Herniation
高橋 弦
1
,
高橋 和久
1
,
山縣 正庸
1
,
村上 正純
1
,
大竹 良治
1
,
豊根 知明
1
,
守屋 秀繁
1
Yuzuru Takahashi
1
1千葉大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Chiba University
キーワード:
腰椎椎間板ヘルニア
,
lumbar disc herniation
,
サーモグラフィー
,
thermography
,
低温域
,
cold area
Keyword:
腰椎椎間板ヘルニア
,
lumbar disc herniation
,
サーモグラフィー
,
thermography
,
低温域
,
cold area
pp.33-39
発行日 1992年1月25日
Published Date 1992/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900762
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抄録:片側下肢症状を有する腰椎椎間板ヘルニア症例にサーモグラフィーを施行し,低温域と臨床所見との関係について検討した.対象はMRIまたはCTにより確定診断がなされた64例で平均年齢は31歳である,障害高位はL3/4 1例,L4/5 32例,L5/S 23例,L4/5,L5/S 2椎間8例である.検討した臨床所見は検査当日の痛み,圧痛,筋力低下,知覚障害およびJOAスコアである.
低温域の出現率は大腿領域では低く,下腿領域,足背では高かった.L4/5 1椎間とL5/S 1椎間の症例の比較では低温域の分布に差は認められなかった.低温域と各臨床所見の一致率は,痛み59.2%,圧痛59.4%,筋力低下68.8%。知覚障害60.4%であり,筋力低下との一致率が高かった.患側の体表面全体の温度低下の程度とJOAスコアとには相関関係が認められ,温度低下の程度は腰椎椎間板ヘルニアの重症度の指標になると考えられた.
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