Japanese
English
論述
頸髄症術前後成績によるMRI信号変化の検討―特にT2信号変化について
Preoperative and Postoperative Evaluation of Clinical Symptoms of Cervical Myelopathy, with Special Reference to T2 Value of MRI
伊藤 友一
1
,
大島 義彦
1
,
太田 吉雄
1
,
佐藤 浩
1
,
林 雅弘
1
,
平本 典利
1
,
横田 実
1
,
佐藤 信彦
1
,
長島 太郎
1
,
武井 寛
1
Tomokazu Ito
1
1山形大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Yamagata University Medical School
キーワード:
核磁気共鳴
,
MRI
,
頸髄症
,
cervical myelopathy
,
T2値
,
T2 value
Keyword:
核磁気共鳴
,
MRI
,
頸髄症
,
cervical myelopathy
,
T2値
,
T2 value
pp.1221-1227
発行日 1993年11月25日
Published Date 1993/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901236
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抄録:頸髄症におけるMRIのT2信号変化の臨床的意義を知る目的で,臨床症状の特徴や術後回復の関連を調べた.対象は,山形大式拡大術を施行した頸椎症性脊髄症44例,後縦靱帯骨化症8例で,男37例,女15例であった.年齢は33~81歳までで平均60.8歳であった.T1の脊髄矢状断にて脊髄圧迫度を,T2の脊髄矢状断にて脊髄信号変化を分類した.術前後のJOAスコア,平林法改善率,罹病期間,小野の10秒テストを調べた結果,T2高信号例は等信号例に比べ術前JOAスコアが低く,そのうち運動,下肢,膀胱直腸機能の点数が低い傾向を示し,T2信号変化は術前の重症度をある程度反映していると思われた.しかし,術後の改善率では両群に有意差はみられず,単にT2信号の高低のみを評価する方法では手術療法の予後を推測することは難しいと思われた.
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