Japanese
English
特集 痛みをとらえる(第21回日本脊椎外科学会より)
主題 痛みの基礎的研究
マウス椎体終板変性に伴う知覚神経・血管分布の変化とその意義
Changes of Sensory Innervation and Vascular Distribution in Murine Degenerated Vertebral End-plates
永野 隆
1
,
宮本 紳平
1
,
米延 策雄
1
,
小野 啓郎
1
Takashi Nagano
1
1大阪大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
椎体終板
,
vertebral end-plate
,
変性
,
degeneration
,
知覚神経
,
sensory nerve
,
血管分布
,
vascular distribution
Keyword:
椎体終板
,
vertebral end-plate
,
変性
,
degeneration
,
知覚神経
,
sensory nerve
,
血管分布
,
vascular distribution
pp.469-477
発行日 1993年4月25日
Published Date 1993/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901097
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抄録:脊椎変性とそれに伴う疼痛や終板血流の変化との関係を明らかにする目的で,マウス椎体終板において知覚神経であるCGRP陽性神経線維や血管の分布を観察した.
その結果,若齢マウスの椎体終板領域にはみられない同神経線維が変性終板では血管周囲に認められた.終板の変性程度については脊椎症モデルマウスは老齢(通常)マウスと有意差かないにもかかわらず,CGRP陽性線維の出現頻度は両マウス間で異なり,また終板変性度によっても変化していた.即ち,同線維は脊椎症モデルマウスの変性初期終板に最も多くみられ,高度変性終板では減少していた.一方,終板に分布する血管はCGRP陽性線維の出現する時期から変性の進行と共に疎らになっていくことがわかった.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.