Japanese
English
臨床経験
人工靱帯による前十字靱帯再建術後,感染を生じ,再手術した1例
Revision for Infected Knee Joint after ACL Reconstruction with Artificial Ligament: A Case Report
伊藤 靖
1
,
佐々木 康夫
1
,
青木 正幸
1
,
安間 英毅
1
,
金物 壽久
1
,
山田 英世
1
,
高橋 成夫
2
Osamu Ito
1
1長野赤十字病院整形外科
2三菱名古屋病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagano Red Cross Hospital
キーワード:
前十字靱帯再建術
,
ACL reconstruction
,
化膿性関節炎
,
suppurative arthritis
,
再手術
,
revision
,
腸脛靱帯
,
iliotibial tract
Keyword:
前十字靱帯再建術
,
ACL reconstruction
,
化膿性関節炎
,
suppurative arthritis
,
再手術
,
revision
,
腸脛靱帯
,
iliotibial tract
pp.187-191
発行日 1992年2月25日
Published Date 1992/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900789
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抄録:人工靱帯による前十字靱帯再建術後,感染を生じ再再建術を施行した1例を経験したので報告する.症例は,20歳の男性で,左膝前十字靱帯損傷に対して,関節切開にてLeeds-Keio人工靱帯による関節内再建,関節外補強術を行った.術後2週で黄色ブドウ球菌による化膿性膝関節炎の診断を受け,直ちに持続洗浄,抗生剤の全身投与を開始したが,感染の沈静化を認めないため,術後40日で靱帯の抜去,鏡視下滑膜切除術を行い,持続洗浄を再開し,関節炎を治癒させた.血沈,CRPの正常値が続き,X線像も異常を認めないため,感染後21ヵ月で関節切開にて腸脛靱帯を用いた二重支持再建法を施行した.再再建術後1年では,感染の再発なく,不安定性も認めず,Lysholm's scoreにて98pointsと良好な結果であった.人工靱帯の感染例に再手術が必要なときは,感染に強いと考えられる自家組織,特に有茎で使用できる腸脛靱帯などを使用するべきと考える.
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