Japanese
English
論述
前十字靱帯再建術後に発生する膝伸展制限の検討―術式間の比較
Loss of Extension, After Anterior Cruciate Ligament Reconstruction
本杉 直哉
1,2
,
仁賀 定男
1
,
星野 明穂
1
,
荻内 隆司
1
,
池田 浩夫
1
,
関矢 一郎
1
,
長束 裕
1
,
宗田 大
3
,
石橋 俊郎
3
,
村上 俊一
3
,
山本 晴康
3
,
古屋 光太郎
3
Naoya Motosugi
1,2
1川口工業総合病院整形外科
2同愛記念病院整形外科
3東京医科歯科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kawaguchi Kohgyo General Hospital
キーワード:
前十字靱帯再建術
,
ACL reconstruction
,
伸展制限
,
loss of extension
,
早期リハビリテーション
,
accelerated rehabilitation
,
サイクロプス
,
cyclops syndrome
Keyword:
前十字靱帯再建術
,
ACL reconstruction
,
伸展制限
,
loss of extension
,
早期リハビリテーション
,
accelerated rehabilitation
,
サイクロプス
,
cyclops syndrome
pp.1145-1149
発行日 1995年10月25日
Published Date 1995/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908279
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抄録:半腱様筋腱,薄筋腱をLADの一端固定により補強する鏡視下前十字靱帯再建術を施行した98例(以下STG群)と骨片付膝蓋腱をKurosaka screwにて固定する鏡視下再建術を施行した42例(以下BTB群)において,術後3カ月時の膝伸展制限の有無を調べ,その原因,臨床経過および伸展制限に対する対策について比較検討した.STG群では受傷後早期の再建例で伸展制限発生率が高い傾向にあったが,伸展制限は追加手術を要さず全例経時的に消失し,臨床成績に悪影響を及ぼさなかった.BTB群の伸展制限の主な原因はcyclopsであり,受傷後早期の再建例で伸展制限発生率が高い傾向を示した.BTB群で生じた伸展制限は,cyclopsの切除により速やかに消失し,自覚症状や膝伸展筋力の改善をみた.切除したcyclopsの病理組織は全例靱帯様組織であった.cyclopsの成因は靱帯の部分損傷や早期リハビリテーションの関与が疑われた.
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