Japanese
English
論述
脊椎分離辷り症に対するAO-screw & wiringを併用した前方固定術とその成績
Results of Anterior Spinal Body Fusion with AO-screw & Wiring for Spondylolytic Spondylolisthesis
小柳 貴裕
1
,
平林 洌
1
,
里見 和彦
1
,
植野 満
1
,
朝妻 孝仁
1
,
戸山 芳昭
1
,
藤村 祥一
1
Takahiro Koyanagi
1
1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Keio University School of Medicine
キーワード:
脊椎分離辷り症
,
spondylolytic spondylolisthesis
,
前方固定術
,
anterior spinal body fusion
,
AOスクリュー・ワイヤー固定
,
AO-screw & wiring
Keyword:
脊椎分離辷り症
,
spondylolytic spondylolisthesis
,
前方固定術
,
anterior spinal body fusion
,
AOスクリュー・ワイヤー固定
,
AO-screw & wiring
pp.813-821
発行日 1991年7月25日
Published Date 1991/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900383
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抄録:従来,腰椎分離辷り症に対する前方固定術(ASF)の成績は,少なからぬ偽関節の発生により,最善の手術法とは言えなかった.最近,ASFに加えAO-screw & wiring法(SW法)を前方,または前後一期的に加えることにより成績が向上しているので報告する.L5脊椎分離辷り症34例,L4脊椎分離辷り症の計43例を対象に,SW法の種類により3群に分け,術前・術後の辷り率,椎間高の推移を検討した.また川井の剛体バネモデルによるsimulationを試みた.その結果,前方のみのSW法や,後方に皮質骨用螺子を使用したSW法では経過とともに整復された辷りの戻りが認められたが,後方に太い(海綿骨用等)螺子を使用したSW法では整復位のままでの骨癒合が確認できた.SimulationにおいてもSW法により荷重の均等化が得られる結果となった.したがってSW法は,脊椎分離辷り症に対するASFにおける偽関節の予防,早期離床,整復位保持に有用な内副子固定法であるといえる.
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