Japanese
English
論述
リウマチ性環軸椎脱臼に対するMcGraw法の成績とその問題点
Results and Problems of McGraw's Method for Atlanto-Axial Subluxation in Rheumatoid Arthritis
塩田 匡宣
1
,
戸山 芳昭
1
,
金子 修
1
,
朝妻 考仁
1
,
里見 和彦
1
,
藤村 祥一
1
,
平林 洌
1
Masanobu Shioda
1
1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
環軸椎亜脱臼
,
atlanto-axial subluxation
,
McGraw法
,
McGraw's method
Keyword:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
環軸椎亜脱臼
,
atlanto-axial subluxation
,
McGraw法
,
McGraw's method
pp.805-812
発行日 1991年7月25日
Published Date 1991/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900382
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抄録:リウマチ性環軸椎脱臼33例に対して行ったMcGraw法の術後成績から,その適応と問題点について検討を加えた.骨癒合は30例,91%に得られた.偽関節となった3例の内訳は前方脱臼に後方脱臼を合併したもの,術前整復が不十分であったもの,術前整復は良好であったが術中整復が不十分であったもの,各々1例ずつであった.前二者は適応に,後老は手術手技に問題があったものと思われた.また術前の整復が不十分な例や後方あるいは垂直脱臼合併例および歯突起の破壊が著しい例では,亜脱臼位での骨癒合例が多く,骨癒合の遷延した例も見られた.本法の最も良い適応は,歯突起の破壊が少ない整復可能な前方脱臼であり,垂直脱臼や後方脱臼への適応には問題が多く,halo-vestなどの強固な外固定を併用するなどの慎重な配慮が必要である.本法はBrooks法などに比べて固定力は劣るが,手技が比較的簡単でしかも安全であり,適応を絞れば良好な結果が期待できる.
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