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特集 脊椎・脊髄外科診断学の進歩(第14回日本脊椎外科研究会より)
CTMよりみた頸部脊髄症の治療予後
The Evaluation of Viability of the Spinal Cord by CT Myelography
藤原 桂樹
1
,
米延 策雄
1
,
廣島 和夫
1
,
冨士 武史
1
,
江原 宗平
1
,
山下 和夫
1
,
小野 啓郎
1
Fujiwara Keiju
1
1大阪大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
頸部脊髄症
,
cervical myelopathy
,
CTミエログラフィー
,
computed tomographic myelography
,
脊髄面積
,
transverse area of the spinal cord
,
脊髄扁平率
,
compression ratio of the spinal cord
,
改善率
,
recovery rate
Keyword:
頸部脊髄症
,
cervical myelopathy
,
CTミエログラフィー
,
computed tomographic myelography
,
脊髄面積
,
transverse area of the spinal cord
,
脊髄扁平率
,
compression ratio of the spinal cord
,
改善率
,
recovery rate
pp.355-361
発行日 1986年4月25日
Published Date 1986/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907387
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抄録:CTMでの脊髄形態より頸部脊髄症の治療予後を予測できるか否か,40例のCTM像を用いて検討した.脊髄形態を表わす指標として脊髄扁平率,面積を計測し,同時に脊髄の圧迫形態を(Ⅰ)広範,(Ⅱ)中央,(Ⅲ)片側の3型に分類した.最大圧迫高位の扁平率は術前,術後の神経症状(日整会頸髄症判定規準による),改善率(平林による)と相関しなかった.脊髄面積は術後神経症状,改善率と有意な相関を認めた.神経症状の回復不良例における脊髄面積は正常のほぼ50%以下であった.圧迫形態では,広範圧迫型が他の2型に比べて有意に脊髄面積が減少し術後成績も不良であった.罹病期間,脊柱管狭窄の有無も治療予後に影響する因子であった.非圧迫高位であるC3椎体レベルの脊髄面積は,最大圧迫高位と同様,術後の神経症状,改善率と相関した.罹患高位での造影が不良で正確な計測ができない症例でも非圧迫高位であるC3レベルでの脊髄面積を計測すれば治療予後を予測することが可能である.
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