Japanese
English
シンポジウム 予防処置導入後の乳児先天股脱
長崎市における予防処置導入後の乳児先天股脱の発生率と整復率
The Incidence and the Rate of Successful Reduction of Infantile CDH after Introducing Prophylaxis in Nagasaki-city
山田 健治
1
,
岩崎 勝郎
1
,
高橋 克郎
1
,
貞松 俊弘
1
,
榎本 寛
1
,
手島 鍛
1
,
池田 定倫
2
Kenji Yamada
1
1長崎大学医学部整形外科学教室
2長崎大学医療技術短大
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagasaki University School of Medicine
キーワード:
乳児先天股脱
,
infantile CDH
,
発生率
,
incidence
,
RB整復率
,
the rate of successful reduction by Pavlik harness
,
予防処置
,
prophylaxis
Keyword:
乳児先天股脱
,
infantile CDH
,
発生率
,
incidence
,
RB整復率
,
the rate of successful reduction by Pavlik harness
,
予防処置
,
prophylaxis
pp.276-280
発行日 1990年3月25日
Published Date 1990/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900046
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抄録:予防処置導入後の乳児先天股脱の病態を知るために,その発生率と整復率を調べた.1972年より1988年までの長崎市における出生数と乳児先天股脱との比は,1972年には0.63%であったが,その後漸減し1988年には0.22%となった.また,乳児先天股脱173股のRB整復率を3年ごとに見ると,1972~1974年では86%であったが,1985~1988年では70%と低下した.しかし,整復不能例の絶対数は年間2.4股で年度別の変動はなかった.RBで整復されなかった例のうち,観血整復が必要であったものは,1972~1981年にはなかったが,1982~1988年には6例であった.予防処置導入によって,軽症例が減少したため乳児先天股脱の発生率は減少し1000人中2~3人となったが,難治性先天股脱の問題点は依然として存在しているといえる.
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