Japanese
English
研究と報告
日本における精神分裂病の発病危険率—長崎市における分裂病発生率研究の結果から
Morbid Risk of Schizophrenia in Japan
中根 允文
1
,
高橋 良
2
,
太田 保之
1
Yoshibumi Nakane
1
,
Ryo Takahashi
2
,
Yasuyuki Ohta
1
1長崎大学医学部精神神経科学教室
2東京医科歯科大学医学部精神医学教室
1Department of Neuropsychiatry, Nagasaki University School of Medicine
2Department of Neuropsychiatry, Tokyo Medical and Dental University School of Medicine
キーワード:
Schizophrenia
,
Incidence rate
,
Prevalence rate
,
Morbid risk
Keyword:
Schizophrenia
,
Incidence rate
,
Prevalence rate
,
Morbid risk
pp.421-426
発行日 1986年4月15日
Published Date 1986/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204134
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抄録 1979年から1980年までの2年間に行った長崎市における精神分裂病の発生率研究をもとに,発病危険率を算出して,これまでに日本から有病率研究の中で得られたものと比較した。発生率から得られる発病危険率は,男性0.90%,女性0.62%および男女合わせて0.76%であった。有病率研究から得られる発病危険率を,危険年齢の幅を我々の対象と同じにとって計算し直したところ,0.55〜2.29%に分布して,我々の数値より高い傾向にあることがうかがわれた。そこで,これらの差異について,いくつかの考察を試み,今後同じような方法論に基づく追試研究の必要なことを示唆した。
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