Japanese
English
論述
乳児先天股脱のスクリーニング—生後3-4ヵ月児鼠径皮膚溝所見の意義について
Screening of Congenital Dislocation of the Hip in Infants: Significance of Inguinal Fold Findings in Three to Four Months of Age
安藤 御史
1
,
後藤 英司
1
Mifumi Ando
1
,
Eiji Gotoh
1
1旭川医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Asahikawa Medical College
キーワード:
乳児先天股脱
,
CDH in infants
,
検診
,
detection
,
スクリーニング
,
screening
,
鼠径皮膚溝
,
inguinal fold
,
理学所見
,
physical examination
Keyword:
乳児先天股脱
,
CDH in infants
,
検診
,
detection
,
スクリーニング
,
screening
,
鼠径皮膚溝
,
inguinal fold
,
理学所見
,
physical examination
pp.693-697
発行日 1985年6月25日
Published Date 1985/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907207
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抄録:生後3-4ヵ月児の先天股脱検診のスクリーニングとして,一般に重要視されている開排制限は検診に携わる整形外科医以外の医師,保健婦には判定が比較的難しく,これのみで検診見逃しをなくすることはできない.放射線被曝量を減少させ,かつ検診見逃しをなくするために,鼠径皮膚溝所見が先天股脱検診のスクリーニングとして有効であるかどうかを生後3-4カ月児1110名を対象として検討した,開排制限陽性率は6.1%,鼠径皮膚溝所見陽性率は15.6%であり,臨床的およびX線診断上の完全脱臼,亜脱臼との一致率は,前者は70.8%,28.6%であったが後者では,それぞれ100%であった.したがって鼠径皮膚溝所見は,生後3-4ヵ月児の先天股脱検診のスクリーニングとして,より有効であると考えられた.
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