書評
クリニカル・クエスチョンで考える外傷整形外科ケーススタディ
最上 敦彦
1
1順天堂大学静岡病院・整形外科学
pp.1135
発行日 2024年9月25日
Published Date 2024/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408203104
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編者の土田芳彦先生は,小生の旧来の友人であり,ともに還暦を過ぎた同級生であり,そしてともに外傷整形外科の分野で戦ってきた戦友である.「土田芳彦」といえば,言わずと知れた日本を代表する外傷整形外科医である.とりわけマイクロサージェリーを駆使した重度四肢外傷治療の先駆者で,その知的戦略は『重度四肢外傷の標準的治療—Japan Strategy』(南江堂)として2017年に出版され,今や日本の重度四肢外傷治療のバイブルとして多くの外傷整形外科医の手元に置かれていることであろう.
今回,この重度四肢外傷とは別に,一般整形外科外傷を対象にした本書『クリニカル・クエスチョンで考える外傷整形外科ケーススタディ』が刊行された.本書は新型コロナウイルス感染症が広がる2022年初頭の3ヶ月間,土田先生のコーディネートで開催されたwebセミナー「症例と文献に学ぶ外傷整形外科」の内容を基に構成されている.上・下肢全般52項目にわたる外傷を,4人の新進気鋭の整形外科外傷医 佐藤和生先生,佐藤亮先生,髙田大輔先生,伊澤雄太先生が分担執筆している.いずれも土田先生がセンター長を務める湘南鎌倉総合病院・札幌東徳洲会病院の外傷センターで直接指導を受けた,まさに「愛弟子」である.
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