最新基礎科学/知っておきたい 
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    運動器エコーガイド下多血小板血漿(PRP)治療〈多数点一回法〉—従来保存療法と手術療法の間を補完する新たな運動器治療法 疼痛緩和とメカニズムを実臨床から知る
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                白田 智彦
                                            
                                            1,2,3
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                        
                                            
                                                Tomohiko SHIRATA
                                            
                                            1,2,3
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                
                
                  1日本大学医学部整形外科学系整形外科学分野
                
                
                  2AOI国際病院総合研究センターPRP・運動器エコー研究部門
                
                
                  3AOI国際病院整形外科
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.100-110
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 2019年1月25日
                  Published Date 2019/1/25
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201268
                
                - 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
積極的保存療法の重要性
我々は整形“外科医”であり,保存療法が無効であれば,とくに病院勤務の身では手術療法に誘導する傾向がある.それは整形外科専門医研修や,健康保険診療報酬の仕組み,はたまた標榜科名の「外科」にも起因するかもしれないが,多くの整形外科医はあまり意識せずに行っているようである.一方で,多くの患者はできればメスを入れずに治したいと思っているようである.特に,現時点で行いうる保存療法から手術療法の各種治療法について時間をかけてすべて丁寧に説明して,患者がメリットとデメリットの全貌まで把握すると,骨折に対する手術のような絶対適応でない限り,手術が相対適応である整形外科慢性疾患(変性疾患など)に対しては保存療法を希望する傾向がある.
整形外科は内臓疾患分野のように外科と内科が分かれた科ではなく,整形“内科医”も兼任しており,専門医研修の時期から外科的な手術療法のトレーニングはもちろん,メスを使わない内科的な保存療法のトレーニングにも励む必要がある.超高齢社会の真っただ中にある我々整形外科医は,機能予後や健康寿命を伸ばす将来につながる治療に取り組めるよう,特にこれからは,従来の消極的な方法ではなく積極的保存療法が重要であると考えられる.

Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.


