整形外科/知ってるつもり
脊髄ヘルニアの画像診断と治療
今釜 史郎
1
,
中島 宏彰
2
,
八木 秀樹
3
,
安藤 圭
1
,
小林 和克
1
,
石黒 直樹
1
Shiro IMAGAMA
1
,
Hiroaki NAKASHIMA
2
,
Hideki YAGI
3
,
Kei ANDO
1
,
Kazuyoshi KOBAYASHI
1
,
Naoki ISHIGURO
1
1名古屋大学医学部整形外科
2江南厚生病院整形外科
3名古屋第一赤十字病院整形外科
pp.1110-1114
発行日 2018年12月25日
Published Date 2018/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201240
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はじめに
脊髄ヘルニアは脊髄が硬膜管から嵌頓して多彩な脊髄症状を呈する疾患である(図1).その原因として,特発性のほかに外傷や炎症,医原性(脊椎手術後)などが考えられている.本疾患は,比較的稀な疾患とされているが,近年のMRI検査の普及や画像精度向上により整形外科診療で遭遇する機会が少なくない.その診断や治療のためにはまず,脊髄ヘルニアを疑うことと,その特徴を知らなければならない.脊髄ヘルニアは胸椎,中年女性に多く,Brown-Sequard症候群を呈する頻度が高いとされるが,脊髄ヘルニアの症状や画像診断,手術予後などについて不明な点が多かった.われわれ名古屋脊椎グループ(NSG)では特発性脊髄ヘルニアに関する多施設研究を行っており1-4),そのデータを紹介するとともに脊髄ヘルニアについて概説する.
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