Japanese
English
特集 脊椎手術—前方か後方か?
胸腰椎移行部破裂骨折に対する前方除圧椎体置換術
Anterior Vertebral Decompression and Fusion at Thoracolumbar Junction
中島 宏彰
1
,
今釜 史郎
1
,
安藤 圭
1
,
小林 和克
1
,
町野 正明
1
,
金村 徳相
2
Hiroaki NAKASHIMA
1
,
Shiro IMAGAMA
1
,
Kei ANDO
1
,
Kazuyoshi KOBAYASHI
1
,
Masaaki MACHINO
1
,
Tokumi KANEMURA
2
1名古屋大学大学院医学系研究科整形外科学
2江南厚生病院整形外科・脊椎脊髄センター
1Department of Orthopaedics, Nagoya University Graduate School of Medicine
2Orthopedic Surgery and Spine Center, Konan Kosei Hospital
キーワード:
破裂骨折
,
burst fracture
,
胸腰椎移行部
,
thoracolumbar junction
,
椎体亜全摘
,
subtotal vertebral reconstruction
Keyword:
破裂骨折
,
burst fracture
,
胸腰椎移行部
,
thoracolumbar junction
,
椎体亜全摘
,
subtotal vertebral reconstruction
pp.811-817
発行日 2020年7月25日
Published Date 2020/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201746
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胸腰椎移行部は脊椎椎体骨折が最も起こりやすい場所で,陥入骨片による高度な脊柱管狭窄や,不安定性の高い症例では,前方固定術の適応がある.普段から目にすることが多い後方手術と異なり,前方手術は術野の展開からいくつかの手技上のtipsが存在する.横隔膜,胸膜の解剖を理解し,安全かつ低侵襲に展開が行えるようになると,高齢者に対しても本術式を行い,強固な内固定を行うこともできる.神経除圧に関しても,後方からの除圧と異なり,前方から麻痺の原因となっている骨片を直接摘出できることが,前方除圧の大きな魅力である.一方で,前方からの除圧操作を不適切に行うと麻痺を悪化させる危険性もあり,除圧操作は容易ではない.本稿では,胸腰椎移行部における脊椎前方への低侵襲なアプローチにつき解説するとともに,前方除圧の実際につき詳細を説明する.
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