Japanese
English
特集 脊椎脊髄手術の安全性を高める予防と対策
第2章 各論
3.術後
術後C5麻痺に対する予防と対策
A Prevention and Measure of C5 Palsy
小林 和克
1
,
今釜 史郎
1
,
安藤 圭
1
,
中島 宏彰
1
,
石黒 直樹
1
Kazuyoshi KOBAYASHI
1
,
Shiro IMAGAMA
1
,
Kei ANDO
1
,
Hiroaki NAKASHIMA
1
,
Naoki ISHIGURO
1
1名古屋大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagoya University Graduate School of Medicine
キーワード:
C5麻痺
,
C5 palsy
,
予防
,
prevention
,
対策
,
measure
Keyword:
C5麻痺
,
C5 palsy
,
予防
,
prevention
,
対策
,
measure
pp.377-381
発行日 2018年4月25日
Published Date 2018/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200854
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はじめに
頸椎術後に,片側の三角筋,上腕二頭筋などの主にC5髄節が支配する近位筋の筋力低下をきたすC5麻痺は古くから認識され,さまざまな研究が行われてきたが,いまだ発生を完全に予測することはできない.術後C5麻痺の発生頻度は,最新のsystematic reviewによると頸椎後方除圧術後の5.8%とされ,術式別の発生率は片開き式椎弓形成術4.5%,両開き式椎弓形成術3.1%,椎弓切除術11.3%と報告されている4).また,後方固定術を併用することにより,発生のリスクは11.6倍となったとの報告もある31).さらに,後方固定術後のC5麻痺は椎弓形成術単独と比較して,筋力低下が強く回復が悪いという報告もあることから18),頸椎矯正固定術においても,特に問題となる合併症である.
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