境界領域/知っておきたい
がんリハビリテーション
辻 哲也
1,2
Tetsuya TSUJI
1,2
1慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
2慶應義塾大学医学部腫瘍センターリハビリテーション部門
pp.40-44
発行日 2016年1月25日
Published Date 2016/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200439
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はじめに
人口の高齢化とともに,わが国における悪性腫瘍(以下,がん)の罹患者数は年々増加し,生涯でがんに罹患する確率は,ほぼ2人に1人である.がんの治療を終えた,あるいは治療を受けつつあるがんサバイバーが500万人を超えようとする現在,がんが“不治の病”であった時代から,“がんと共存”する時代になりつつある.
2006年に制定された「がん対策基本法」では,基本的施策として,「がん患者の療養生活の質の維持向上」が挙げられている.がん自体に対する治療のみならず,症状緩和や心理・身体面のケアから療養支援,復職などの社会的な側面をサポートしていく,“がんと共存する時代”の新しい医療のあり方が求められている.
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