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Patient specific surgical guide:PSG
PSG(patient specific surgical guide)とは,骨表面の凹凸に適合するように設置し,手術中にガイドワイヤの刺入方向・刺入位置や,骨切り角度・位置を規定する単回使用型の手術支援ガイドである(図1).1998年にAachen University of TechnologyのRadermacherらが,“image based individual template”として,PSGの概念および脊椎手術や骨盤骨切り術への臨床応用をClinical Orthopaedics誌に論文発表したことが端緒となっている14).PSI(patient specific instrumentation),tailor-made surgical guide,custom-made cutting templateなどの呼称も用いられる.近年の3Dプリンターの発達と医療分野での応用に伴い,術前CTあるいはMRIデータから3次元骨格モデルを作製し,その形状に応じたガイドをデザインして骨折治癒後の変形矯正や,目標とするインプラント設置を規定するようにガイドを作製する.造形機(FORMIGAなど)にインプットされた3次元CADデータに従ってナイロン樹脂や石膏を用いて作製され,滅菌して手術中に使用可能とする.人工膝関節全置換術(TKA)1,4-6,12,16,18)や上肢変形矯正骨切り術11)では保険収載され,一般臨床において用いられている.人工股関節全置換術(THA)2,3,7-10,13,15,17,19)や脊椎手術においても今後の一般化に向けた取り組みがなされつつある.
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