巻頭言
悪性腫瘍(がん)と共存する時代のリハビリテーション
辻 哲也
1,2
1慶應義塾大学リハビリテーション医学教室
2前・静岡県立静岡がんセンター
pp.211
発行日 2006年3月10日
Published Date 2006/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100258
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1981年以降,がんはわが国の死亡原因の第1位であり,高齢化とともに年々増加傾向にあることから,疾病対策上の最重要課題として対策が進められ,今日では少なくとも半数の方は助かるようになった.がんの治療を終え,あるいは治療を受けつつあるがん生存者は2015年には533万人に達すると予測されており(いわゆる“2015年問題”),いまや,“がんが不治の病であった時代”から“がんと共存する時代”になってきている.
欧米では,がんのリハビリテーションはがん治療の重要な一分野であり,全米屈指のがんセンターであるMD Anderson Cancer Centerでは脳脊髄センター,血液・幹細胞移植センターなどと並んでリハビリテーション部門ががん治療の一つの柱を担っている.
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